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良い工芸には良いカタリベがいる。【カタリベがいるお店】を始めます

昨今、工芸のアイテムを取り扱うお店が増えてきました。
有名な産地、聞いたことのある産地、SNSでみたことのあるアイテム。
色んな雑貨屋さんで手に取れる「日本の工芸品」。
少しづつ現代の生活に溶け込み始めていることをうれしく思います。

でも工芸は奥深い。

SNSや書籍でみるだけでは伝わらないことってたくさんあります。〇〇焼や、○○窯の器。など、どこで作られたのか。だれが作っているのかまで走っている。

もちろんぱっと見のデザインや手触りで選ぶのも一つの楽しみです。
でも、ものづくりの良さは、作り手のみなさんがひとつひとつ思いを込めてその産地の風土を守り、伝え続けてきたもの。それをひとつひとつひも解いていくのが工芸の楽しさでもあります。

そんな楽しさを伝えてくれる場所。それが【カタリベのいるお店】です。

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ボウルひとつにとっても提案がある。カタリベのいるお店はそういうお店(写真:飯田屋さん)

カタリベがいるお店とは

例えば、文具が好きすぎて、偏愛をSNSと店頭で語り続ける文具店。お客様の要望に応えるため1mm刻みでレードルを取りそろえる老舗調理道具専門店。アクセスが悪いのにわざわざその地に出向きたくなる、偏愛を語る店主がいるお店。

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レードル1cc単位で取りそろえるこだわり(写真:飯田屋さん)

品揃えに一切の妥協をせず、全国各地の産地に通い、作り方や作り手の思いを代弁してくれるお店があります。

そこで働く店主や、どうしてもこれが好きでたまらないと情熱をかけるスタッフの方々を「カタリベ」と呼ばせてもらいます。

なぜそのお店をやろうとおもったのか、お客様とのエピソード、どうやって商品を探しているのか、これから考えていること。など色々なお話をインタビューでお話を伺いながらお店の魅力を聞いていきたいと思います。

大日本市がなぜ「カタリベがいるお店」を紹介するのか

私たちは、中川政七商店が運営する「大日本市」という事業を運営しているチームです。

大日本市は、「日本の工芸メーカーを支援し、全国のお店と出会う場をつくる」いわば、BtoBの流通支援事業。「日本の ”いいもの” と ”いい伝え手” を繋ぐ」これが私たちのミッションです。

日本のモノづくりには良い伝え手が必要で、良い伝え手のものにはたくさんのいいものが集まってきます。お話を聞いてもらったり想いを読んでかったものには特別な思いが込められると思います。

カタリベを通じてより商品の魅力を知ってもらいたい。メーカーさんの思いをしっかりお伝えしていくために「大日本市」という展示会を開催しております。

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メーカーさんからバイヤーさんへ想いをつなぐ

ご覧の皆さんへ「カタリベがいるお店」の活用法

カタリベがいるお店をこう活用してほしいなと思ってます。

■SNSではキャッチできないお店のストーリーに共感してほしい
なかなかSNSやWEB上だと、雑貨店や小売店が、どんな思いでおみせをやっているのか、ということは伝わりづらいです。検索の理由も商品名や、「地域名 おしゃれ 雑貨」と調べる方も多いのでは。
ここではカタリベがいるお店がどんな歴史をたどっているのか。なぜ伝えることが好きなのか。お店の品ぞろえのこだわりはなにか。いつもとは違う角度でお店のことを知ってもらいたいと思います。

■お店に訪ねてほしい
カタリベがいるお店の最大の魅力は、お店でお話を伺えることです。いまやオンラインで買えないものは少ないかもしれません。
そんな時代だからこそ、なぜその商品を発見したのか、お店の品揃えにはどのような意味があるのか。最近産地にいって気づいたことなど、直接聞いてみるととんでもなく面白いお話をきいてから商品を購入する体験をおすすめしたい。
モノづくりメーカーさんが真摯に作り上げた商品を、カタリベの知識と目をお借りして、よりその魅力に気づいてもらいたいです。

工芸にとってカタリベが必要だ。そう思っていただける連載を始めます。

第一回目は2023年5月に公開予定。どうぞお楽しみに。

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